冷え性の原因(その2)~自律神経失調症を改善する知恵とコツ(冷え性編VOL.5)

 

こんにちは。すずらん鍼灸院の大島です。

前回では、冷え性の主な原因は、自律神経の乱れによる血行不良にあることを説明しました。

 

ただ、血行不良の原因は、何も「自律神経の乱れ」だけではありません。

冷え性の原因となる血行不良を引き起こす要因は、他にもあるのです。

血行不良の原因となる、その他の要因を次に示します。

 

【低血圧】
心臓から血液を送り出す力が弱いことにより、末梢血管まで血液が流れなくなります。

 

【栄養不足】
血液中の栄養が不足すると、新陳代謝がスムーズに行われなくなるだけでなく、免疫力も弱くなります。

 

【貧血】
赤血球の数が少ないと、酸素や栄養素を運び込み、疲労物質を輩出する機能が弱まります。

 

このように冷え性の原因には、「自律神経の乱れ」「低血圧」「血液中の栄養不足」「貧血」などがありますが、いずれも血液の循環と深い繋がりがあるのです。

ここで、冷え性の原因を東洋医学的な見地から説明してみましょう。

東洋医学においては、冷え性は、部分的な身体の異常という見方をしません。

 

前回でも説明したように、身体全体のバランスが乱れることにより、身体の不調を生じると考えています。

東洋医学では、身体の健康を保つ要素には「気」「血」「水」の3つがあると言われています。

「気」とは、「元気」「陽気」「気の持ちよう」などの言葉に表されるような私たちの思いのエネルギーを言います。

 

「血」とは血液、あるいは血液内の栄養や酸素のことを示す場合もあります。

「水」とは、体内の血液以外の水分を言います。

 

これらの3要素のバランスが崩れたときに、様々な身体の不調を生じると考えているのです。

よって、東洋医学では、血行不良となっている身体の部位のみを問題視するというよりも、身体全身の「気」「血」「水」のバランスを整えることで、冷え性を治療するという考えが根底にあるのです。

 

(続く)

 

すずらん鍼灸院
院長 大島宏明

 



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