過活動膀胱の治療方法(その2)~自律神経失調症を改善する知恵とコツ(過活動膀胱編VOL.9)

こんにちは。すずらん鍼灸院の大島です。

前回では、過活動膀胱炎の医療機関以外の治療法について紹介しました。

 

【医療機関以外の主な治療方法】
■膀胱の訓練
■骨盤底筋体操
■漢方薬
■鍼灸

 

今回はこれらの治療内容について、簡潔に解説したいと思います。

 

【膀胱の訓練】
膀胱の訓練とは、意図的に尿を我慢することを言います。

主に頻尿の症状で悩んでいる場合に行われますが、ウイルスや細菌が原因による過活動膀胱炎の場合は、不適切な方法と言われています。

 

【骨盤底筋体操】
骨盤底筋と呼ばれる筋肉は、尿道を締める役割を果たしています。

この骨盤底筋が弱くなると、尿道が緩くなり、尿漏れを生じやすくなります。

そこで、骨盤底筋を鍛えることで尿道が締り、尿漏れ防止の体操法として知られるようになりました。

 

【漢方薬】
東洋医学では、排尿のトラブルは「血」「気」「水」の3要素のうち、「水」にあたる「水毒」「水滞」と呼ばれる身体の異常に該当します。この「水毒」「水滞」を漢方により改善していきます。

 

【鍼灸】
鍼灸は東洋医学の代表的な物理療法です。
「水毒」「水滞」の状態を改善すると共に、異常な膀胱活動の原因となっている自律神経を正常な状態に戻します。

 

膀胱訓練や骨盤底筋体操はご自分でできる方法ですが、お医者さんから薬の治療と並行して紹介されることがあります。

ただ、先ほど解説したようにウイルスや細菌による膀胱の異常、または膀胱に疾患があった場合には、膀胱訓練や骨盤底筋体操による改善効果は期待できません。

 

最初に、泌尿器科に診察を受けられて、ウイルスや疾患などの異常がないかを確認するとよいでしょう。

また、膀胱にウイルスや疾患が生じるということは、膀胱の免疫が弱っているという見方も考えられます。

 

鍼灸や漢方は、膀胱の免疫力を高めることができ、病気にかかりにくくなる効果があります。

そういった意味で、東洋医学は予防医学として注目されるようになったのです。

 

すずらん鍼灸院
院長 大島宏明



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