Q. 月経痛(生理痛)がひどく、日常生活も大変です・・・。
A
症状
月経困難症とは、簡単に言えば、生理痛がひどくなった症状を言いますが、一般的には生理痛とは別の疾患とされています。
生理痛と月経困難症の大きな違いは、生理痛は、身体の不快な症状を伴いますが、日常生活に支障をきたすことはありません。
これに対し、月経困難症は、
「家事ができない」
「会社、あるいは学校に行けない」
「身体を起こすことができない」
など、明らかに日常生活に支障をきたすほど、ひどい痛みの症状を訴えます。
また、月経困難症は、痛みだけでなく、吐き気、腰痛、頭痛、倦怠感、下痢などの症状を伴うことが多いのが特徴です。
月経困難症の原因
月経困難症の原因を特定するのは難しく、専門医でも原因を特定することが難しいケースが多々あります。
月経困難症のタイプは、主に次の2つに分けられます。
原発性(機能性)月経困難症
身体の臓器などに疾患が見られることのない月経困難症
器質性(続発性)月経困難症
臓器に疾患があるなど、原因を特定できる月経困難症
このように、月経困難症には2つのタイプが存在しますが、4人のうち3人が原発性月経困難症であると言われています。
原発性(機能性)月経困難症の原因
原発性月経困難症の原因は、明確に特定されていないものの、月経時に分泌されるプロスタグランジンの過剰分泌と深い関係があると言われています。
器質性(続発性)月経困難症の原因
代表的な疾患に、子宮内膜症、子宮筋腫、骨盤内感染症、卵管炎などの子宮の病気が当てはまります。
月経困難症の予防・改善
月経困難症の施術方法は、原発性であるか、器質性であるかによって違いがあります。
器質性の月経困難症は、子宮の疾患により生じているので、原因を作っている疾患そのものを施術する必要があります。
これに対し原発性の月経困難症は、プロスタグランジンの過剰分泌が原因とされています。
このプロスタグランジンの過剰分泌を抑えるために、非ステロイド性の鎮痛剤や、プロスタグランジンの合成を抑制する「プロスタグランジン合成阻害薬」が良く使われます。
その他にも鍼灸施術を活用されるケースがあります。
特にストレスや不規則な生活習慣による月経困難症の場合には、鍼灸施術は大きな効果を発揮することで知られています。
月経困難症は、ストレスが原因で起こっているケースが多いです。ストレスマネジメントを日常からしっかり取り入れることで、月経困難症の多くを事前に予防することができるのです。
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執筆者 すずらん鍼灸院 (東京都足立区)院長 大島宏明
大島宏明 すずらん鍼灸院 院長
■経歴
昭和43年:東京都足立区生まれ
平成13年:日本鍼灸理療専門学校卒業
平成14年~16年:富山県の鍼灸院でインターン研修
平成16年:すずらん鍼灸院開業
■免許
はり師免許番号:119623
きゅう師免許番号:119533
不妊カウンセラー
■所属団体
奇経医学研究会スタッフ
経絡治療学会会員
日本不妊カウンセリング学会会員
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