五十肩の痛みが改善しない場合の対処(その1) – 五十肩お悩みQ&A

Q. 痛みがとにかくひどいです。痛みはこのまま続くのでしょうか。

Q 肩の痛みがだんだんひどくなって整形外科に診てもらったところ、肩関節周囲炎(五十肩)と言われました。先生からはきちんとリハビリ(施術)しないと肩が上がらなくなる恐れもあるということで、しばらく病院に通っていますが、なかなか痛みがとれません。

痛みがとにかくひどいので、このまま施術を続けていいのか、病院を代えるべきか、それとももう治らないのか心配です。痛みはずっとこのまま続くのでしょうか。

五十肩の激しい痛みの期間には個人差がある

一般的な肩関節周囲炎(五十肩)の発症パターンと回復の流れを述べますと、以下のようになります。

◆ステップ1:急性期(6週~6ヶ月)
鈍い痛みを生じ、次第に肩を動かせる範囲が狭まっていきます。

◆ステップ2:拘縮期(4か月~6ヶ月)
激痛を生じ、腕を動かせる範囲が著しく狭まります.

◆ステップ3:回復期(6カ月~1年)
拘縮期をピークに次第に痛み・可動範囲が回復していきます。

 

上記のステップについては、他のQAで詳しく述べていますが、最も痛みが激しい時期が3か月続くことになります。そしてその後、半年間から1年かけて痛みや可動範囲が徐々に回復していくようになります。

この3か月という期間は、あくまで平均的なものであり、個人差がけっこうあります。痛みの期間が数週間という方もいれば、3か月以上を超える場合もあります。

ご質問の内容だけでは、どのくらいの期間、激しい痛みが続いているかはわかりませんが、まずは、激しい痛みが起きてからどのくらい経過しているかを確認する必要はあります。

施術やリハビリを続けても治らない場合、他の疾患の可能性もある先ほどの五十肩の発症パターンはあくまで放置していた場合になります。

もし、そのまま放置していれば、激しい痛みは数か月続くことになりますが、整形外科などの施術を受けることで痛みの期間が短くなったり、定期的なリハビリを行うことで痛みが和らぐようになります。

症状がひどいと施術に長い期間を有する場合もありますが、痛みが数か月経過しても改善せず、リハビリをしても痛みがまったく和らぐことがない場合には、違う疾患が潜んでいる可能性も否定できません。

患者さんの中には辛い痛みが起きていても、先生に言わずに黙っている患者さんもおりますが、もし、詳しい状態を説明していない場合には痛いことを我慢せずに、先生に聞いてみるとよいです。

患者さんから具体的な症状を聞いて、先生も他の疾患の可能性を疑うようになります。

そして、痛みを生じている筋肉や腱・関節の部分をMRIやCTスキャンなどの精密検査を行って原因を探ってくれるようになります。

 

肩以外の疾患の可能性
肩の痛みの原因は、五十肩のみではありません。

腱板炎、腱板損傷、骨折の後遺症、肩峰下滑液包炎、関節唇損傷などの肩の損傷の可能性もあります。これらの肩の異常はいずれも五十肩とは異なるものになります。

また、心筋梗塞や胆石の前兆症状で肩に痛みが起きることがあります。

どうしても治らない場合には、先生にもう一度痛みの状態を詳しく説明し、他の病気の可能性がないかを検査してもらうことも必要かと思います。

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執筆者 すずらん鍼灸院 (東京都足立区)院長 大島宏明

すずらん鍼灸院 院長 大島宏明

大島宏明 すずらん鍼灸院 院長

■経歴
昭和43年:東京都足立区生まれ
平成13年:日本鍼灸理療専門学校卒業
平成14年~16年:富山県の鍼灸院でインターン研修
平成16年:すずらん鍼灸院開業

■免許
はり師免許番号:119623
きゅう師免許番号:119533
不妊カウンセラー

■所属団体
奇経医学研究会スタッフ
経絡治療学会会員
日本不妊カウンセリング学会会員

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