Q. 五十肩は、自然に放っておいても治りますか?

A
結論から言えば、五十肩は放置しておいて自然に治る場合と、治らない場合があります。症状が軽症であれば、負担をかけないように気をつけていれば自然に治る傾向にあります。
これに対し、症状がひどい場合には、放置しておくとかえって悪化する傾向にあります。五十肩の痛みで初めて鍼灸施術に来られた方は、 痛みに耐えられず、受診された方が多いです。
このようなケースでは、すでに症状が悪化しており、しばらく通院しなければ治らない身体の状態になっております。
五十肩は、普段使わない筋肉を使ったり、慣れない姿勢やポーズをとって発症した場合などのように、原因が特定でき、軽症の場合には、しばらく安静にしていると治ることがあります。
しかし、症状が重い場合には、自然に放置しているだけでは治らない傾向にあります。
又、「徐々に痛みがひどくなる」「痛みの範囲が広がっている」などの場合にも、放置しておくと症状が悪化する傾向にあります。
この場合は、施術が遅れるほど完治が長引くので、早めの施術が必要です。
ここで、どの程度の症状なら、通院する必要があるかの目安を次に記載致します。
放置しておいても治りやすいケース
1.五十肩を発症した原因が特定できる
例)ある特定の動作をして、五十肩を発症した時
※1 電球の取り替え時に、無理な姿勢をした時
※2 テニス、ゴルフなどのスポーツで、普段使わない筋肉を使った時
2.施術を行っていなくても、痛みが徐々に軽減する場合があります。
放置しておくと悪化するケース
- 痛みがだんだんひどくなっている場合
- 痛みの範囲が日々広がっている場合
早急に施術が必要なケース
- 肩を動かさなくても、激痛が走る
- ちょっとした動作でも激痛を感じる
- 安静にしていても、激しい痛みがある
ただ、ここで説明した例はあくまでも目安となります。
少しでも変だなと思われましたら、早めに専門医での診察をお勧めしています。
また、五十肩についてもう一つ気をつけなければならないのが、「痛みが治まった」=「完治した」ということではないのです。
痛みが無くなっても、
「以前と比べて肩が上がらなくなった」
「痛みは無くなったけど、肩を動かすと違和感がある」
などの症状を訴える方もいます。
このケースは、関節が歪んだ状態です。やがて五十肩が再発する可能性があるので、痛みを生じる前に施術をお受けになられることをお勧めします。
執筆者 すずらん鍼灸院 (東京都足立区)院長 大島宏明


大島宏明 すずらん鍼灸院 院長
■経歴
昭和43年:東京都足立区生まれ
平成13年:日本鍼灸理療専門学校卒業
平成14年~16年:富山県の鍼灸院でインターン研修
平成16年:すずらん鍼灸院開業
■免許
はり師免許番号:119623
きゅう師免許番号:119533
不妊カウンセラー
■所属団体
奇経医学研究会スタッフ
経絡治療学会会員
日本不妊カウンセリング学会会員
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