冷え性と冷え症の違いについて~自律神経失調症を改善する知恵とコツ(冷え性編VOL.2)

 

こんにちは。すずらん鍼灸院の大島です。

前回で、冷えは女性特有の症状であることを説明しました。

特に女性の場合は、冷え性(冷え症)になると、日常生活に支障をきたすほど、辛い症状に悪化することがあります。

 

この点が男性の冷えの症状との決定的な違いと言えます。

ところで、『冷え性』と『冷え症』の2種類の言葉があることをご存じですか?

多くの方々は、『冷え性』と『冷え症』を同意語のように扱っておりますが、特に大きな問題があるわけではありません。

 

ただ、医学的に説明するならば、『冷え性』と『冷え症』は明確に違う症状として扱われているのです。

まず、「冷え性」という言葉は、医学的に病気として扱われていません。

冷え性とは、病気というよりも体質的なもの、つまり「冷え体質」のようなものとして扱われ「肥満症」や「多汗症」のような症状とほぼ同じような扱いになっております。

そのため、例え医師から「冷え性ですね」と診断されても、「冷え性」は病気ではないので、薬による処方は、基本的にはありません。

 

では、「冷え症」とは何でしょうか。

「冷え症」とは、明らかに日常生活に支障をきたすほど、痛みが悪化している状態のことをいいます。

つまり、「冷え性」の状態がさらに悪化した症状を「冷え症」と呼んでいるのです。

「冷え症」は、医学的には正式な病名として認定されており、薬による処方が行われるようになります。

 

これまでの説明をまとめると、「冷え性」が悪化した症状が「冷え症」になります。

よって、「冷え症」を予防するためには、まず「冷え性」を予防する必要があるのです。

つまり、「冷え性の予防」と「冷え症の予防」はほぼ同じことになるのです。

「冷え性」と「冷え症」が同意語のように扱われているのには、こういった背景があるのです。

 

すずらん鍼灸院
院長 大島宏明



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